アクセシビリティ対応、
何から始めればいい?
アクセシビリティへの取り組み方は、サイトの状況や目的によって変わります。
すべてを一度に確認するのではなく、何のために取り組むのかを整理するところから始めます。
最初に整理するのは
「何のために取り組むのか」
アクセシビリティへの取り組みを始めようとしても、何から手を付ければいいのかわからないということがあります。
実際、取り組む目的は企業によってさまざまです。法改正をきっかけに現在のサイトを確認したい場合もあれば、問い合わせや採用の導線に課題を感じている場合もあります。近いうちにリニューアルを予定していて、その前に現状を整理しておきたいというケースもあるでしょう。
目的が違えば、確認する範囲や優先順位も変わります。
「何か対応しなければ」と考えて、最初からサイト全体や細かな基準を確認し始めると、作業量ばかりが増えて、何を改善したかったのかわからなくなることがあります。
そこで最初に整理しておきたいのが、自社がアクセシビリティに取り組む目的です。
法令への対応なのか、利用者から指摘された問題を直したいのか、リニューアルの品質基準として取り入れたいのか。目的がわかると、次に見る場所や必要な確認方法を選びやすくなります。
目的が決まると、見る場所が決まる。
法令への対応なのか、指摘された問題を直したいのか、リニューアルの品質基準にしたいのか。
それによって、確認する範囲も優先順位も変わります。
重要なページから
範囲を決める
目的が整理できたら、確認するページを決めます。
サイトの規模によっては、最初からすべてのページを対象にすると確認だけで多くの時間がかかり、改善まで進めにくくなることがあります。
その場合は、利用者がよく使うページや、企業にとって重要なページから優先する方法があります。
たとえば、トップページ、サービス・製品紹介、問い合わせフォーム、採用情報、会社情報やアクセスなどです。「会社について知る」「サービスを検討する」「連絡する」「応募する」といった行動に直接関わる場所から見ると、対象を整理しやすくなります。
ページを決めたら、そこを実際の利用者のように使ってみます。文章を読み、目的の情報を探し、リンクやフォームを操作してみるだけでも、これまで見過ごしていた問題に気づく場合があります。
この段階で専門的な診断をすべて行う必要はありません。自社で気づける範囲を確認し、その結果から次に必要なことを考えていきます。
具体的な見方については、次の記事「自社サイトを見直すときのポイント」で紹介します。
利用者との接点になるページから見る。
トップページ、サービス・製品紹介、問い合わせフォーム、採用情報、会社情報やアクセス。
「知る」「検討する」「連絡する」「応募する」に直接関わる場所から始めます。
自動診断ツールは、
出発点のひとつ
Webサイトのアクセシビリティを確認する方法には、自動診断ツールを使う方法もあります。
自動診断ツールは、ページのHTMLなどを解析し、機械的に判定できる項目から問題の可能性がある箇所を探します。人が一つずつ確認する前に、一定の範囲を効率よく調べられる点は大きな利点です。
一方で、自動診断だけでは判断できないこともあります。
画像に代替テキストが設定されているかを確認できても、その画像に代替テキストが必要なのか、設定された内容が画像の役割に合っているのかまでは、機械的な判定だけでは十分ではありません。
見出しが使われていても、それがページの内容を適切に整理しているとは限りませんし、フォームに技術上の問題が見つからなくても、実際の利用者にとって使いやすいかどうかは別の確認が必要です。
自動診断ツールは、すべてを判定してくれるものというより、確認する場所を見つけるための手段として使うとわかりやすいでしょう。その結果と、人が実際にページを読んだり操作したりする確認を組み合わせて、改善すべき点を整理していきます。
ツールは、確認する場所を見つけるために使う。
機械的に判定できる項目から、問題の可能性がある箇所を探せます。
その内容が適切かどうか、実際の利用で困らないかは、人が確かめます。
見つかった課題を整理する
確認を進めていくと、さまざまな課題が出てきます。
リンクの文言を変えるだけで改善できるものもあれば、ページ構成やフォームそのものを見直さなければならないものもあります。対応の規模が違うものをすべて同じように扱うと、何から手を付けるべきか判断しにくくなります。
たとえば、文章やリンク文の修正、必要な画像への適切な代替テキストの設定、フォームの説明の見直しなどは、比較的対応しやすい場合があります。
一方で、ナビゲーションの再設計やページ構成の変更、フォームの構造やUIに関わる問題は、改修やリニューアルの計画と合わせて考えたほうが進めやすいことがあります。
問題の影響度や利用される頻度、対応に必要な作業を見ながら順番を決めることで、無理のない改善計画にできます。
課題を整理すると、優先順位が見えてくる。
文章やリンク文など、比較的対応しやすいものもあれば、ページ構成やナビゲーション、フォームの構造など、設計や実装から見直すものもあります。影響の大きさや利用される頻度も見ながら、対応する順番を決めていきます。
運用の中で続ける
アクセシビリティは、一度確認した時点で固定されるものではありません。
Webサイトには、新しいページやお知らせが追加されます。画像を差し替えたり、フォームを変更したり、サービスの内容を更新したりすることもあります。そのたびにサイトの状態は少しずつ変わります。
継続して品質を保つには、日常の更新作業の中で確認できることを決めておくと便利です。
新しいページを公開するときに見出しの構造を見る。画像を掲載するときに、その画像に代替テキストが必要かを判断する。フォームを変更したら、入力から送信まで実際に操作する。
難しいルールを一度に増やすより、普段の更新作業に合わせて無理なく確認できる項目を決め、少しずつ定着させていくほうが続けやすい場合もあります。
アクセシビリティへの取り組みは、最初の診断や改修だけではなく、その後の運用まで含めて考えることで維持しやすくなります。
更新のたびに、確認する。
利用者は、困った理由を伝えないままサイトを離れていきます。
- 新しいページを公開するとき、見出しの構造を見る
- 画像を掲載するとき、代替テキストが必要かを判断する
- フォームを変更したら、入力から送信まで実際に操作する
目的を整理すれば、
順番は見えてくる
アクセシビリティに取り組むからといって、最初から基準や技術をすべて理解している必要はありません。
何のために取り組むのかを整理し、確認する範囲を決め、実際にサイトを使いながら課題を探す。必要に応じて診断を行い、見つかった問題に優先順位をつけて改善する。その後も、日々の運用の中で確認を続けます。
「どこに問題があるのかわからない」「自社ではどこまで確認できるかわからない」という段階から、取り組み方を整理することもできます。
わからないことを明らかにするところから始めるのも、アクセシビリティ改善のひとつの進め方です。
わからないことを明らかにするところから始めていい。
何のために取り組むのかを整理すると、確認するページや方法を決めやすくなります。そこで見つかった課題に優先順位をつけ、必要に応じて詳しい診断や改善を行います。その後も、日々の運用の中で確認を続けていきます。
まずは、今の状況から
ご相談ください。
アクセシビリティ対応が必要になった。
サイトを見直したい。
何から始めればよいかわからないなど、
どんな段階でもお気軽にご相談いただけます。
現状の確認から、必要な対応の整理まで、
一緒に考え、最適な進め方をご提案します。