H4:リンク、フォームコントロール、及びオブジェクトを通して、論理的なタブ順序を作成する
出典:WAIC. “
H4: リンク、フォームコントロール、及びオブジェクトを通して、論理的なタブ順序を作成する
” WCAG 2.0 達成方法集(参照2024年7月1日)
概要
H4の達成方法は、ウェブページ内のインタラクティブ要素(リンク、フォームコントロール、オブジェクトなど)に対して、ユーザーがキーボードのTabキーを使ってナビゲートする際のフォーカス順序を論理的に制御することを目的としています。これにより、特にデフォルトのタブ順序が十分でない場合に、ユーザーが効率的にウェブページを操作できるようにします。
通常、ウェブページのインタラクティブ要素は、HTML内の出現順序に基づいてタブ順序が設定されます。しかし、場合によっては、この順序がユーザーにとって直感的でない場合があります。このような場合、tabindex属性を使用してフォーカス順序をカスタマイズすることができます。
このページでは、ウェブサイト制作でよく直面する課題に対して、基本的で取り組みやすい方法を紹介しています。
ただし、他にも対処すべき状況や多くの手段があり、具体的な状況に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
適用(対象)
こちらは、次の達成基準に関連する達成方法です。
実践的な方法
Tabindex属性の使用
インタラクティブな要素(リンク、フォームコントロール、ボタンなど)に対してtabindex属性を設定します。tabindex=”0″を設定すると、要素は自然なドキュメント順序でフォーカスされます。tabindex=”1″以上の数値を設定することで、指定された数値の順にフォーカスが移動し、tabindex=”-1″を設定すると、要素はフォーカス可能ですが、Tabキーではアクセスできません。
インタラクティブ要素の整理
ページ内のインタラクティブ要素が自然な順序で並んでいる場合は、tabindex属性を使用する必要はありません。ただし、複雑なレイアウトや特定のユーザーインターフェース要件がある場合は、tabindexを適切に設定することで、ユーザーのナビゲーション体験を向上させることができます。
まとめ
H4を通じて、リンク、フォームコントロール、およびオブジェクトのタブ順序を論理的に設定することは、特定のユーザーインターフェース要件やデザインニーズを満たすために非常に有効です。ただし、適切に使用しないとユーザビリティの問題を引き起こす可能性もあります。自然な順序が十分である場合は、tabindexを使用しない方が無難です。tabindex属性を使用する際は、ユーザーのナビゲーション体験をテストし、論理的で予測可能なフォーカス順序を確保することが重要です。
WCAG 2.0とその翻訳文書の利用について
本ページの内容は、「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0」、「WCAG 2.0 解説書
」および「WCAG 2.0 達成方法集
」からの引用を含んでいます。引用された内容は、W3CおよびWAICによって公開されており、以下のクリエイティブ・コモンズライセンスに基づいて使用されています。これらのガイドラインを参考にしつつ、ウェブアクセシビリティの向上に向けた具体的な取り組みを分かりやすく説明しています。
WCAG 2.0
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際ライセンスの下に提供されています。
WCAG 2.0 解説書及び達成方法集
この作品はWCAG 2.0 解説書及び達成方法集からの引用を含みます。翻訳はWAICによって提供されており、文書のステータスは「勧告」です。なお、この文書の正式版はあくまでW3Cのサイト内にある英語版であることにご注意ください。