Error Prevention (Legal, Financial, Data)3.3.4 エラー回避(法的、金融、データ)(レベルAA)
利用者にとって法律行為もしくは金融取引が生じる、利用者が制御可能なデータストレージシステム上のデータを変更もしくは削除する、又は利用者が試験の解答を送信するウェブページでは、次に挙げる事項のうち、少なくとも一つを満たしている。
- 取消
- 送信を取り消すことができる。
- チェック
- 利用者が入力したデータの入力エラーがチェックされ、利用者には修正する機会が提供される。
- 確認
- 送信を完了する前に、利用者が情報の見直し、確認及び修正をするメカニズムが利用できる。
出典:WAIC. “
達成基準 3.3.4 を理解する
” WCAG 2.0 解説書(参照2024年6月1日)
概要
ユーザーがオンラインフォームやインタラクティブな手続き中に入力ミスをした場合、そのミスを修正する機会を提供することを目的としています。この基準は、ユーザーの入力ミスを減らし、より正確な情報を収集するために重要です。
このページでは、ウェブサイト制作でよく直面する課題に対して、基本的で取り組みやすい方法を紹介しています。
ただし、他にも対処すべき状況や多くの手段があり、具体的な状況に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
課題に対する実践的な方法
一定の時間内での修正またはキャンセル
オンラインリクエストやトランザクションが完了した後、ユーザーに対して一定の時間内で修正やキャンセルができる機会を提供します。例えば、ユーザーが送信ボタンを押した後に確認画面を表示し、変更やキャンセルを行うためのリンクやボタンを提供します。
回答の確認及び修正
ユーザーがフォームを送信する前に、全ての入力内容を確認し、必要に応じて修正できる画面を提供します。確認画面には「編集」ボタンを設け、各入力フィールドに戻って修正を行えるようにします。
送信ボタンとチェックボックスの併用
重要な操作(例:購入の確定)には、送信ボタンだけでなく、チェックボックスを使用してユーザーが意図的に確認するプロセスを追加します。これにより、ユーザーが誤って操作を実行するリスクを減らします。
削除した情報の復元機能
ユーザーが誤って情報を削除した場合に、簡単に復元できる機能を提供します。例えば、「元に戻す」ボタンや、「削除の取り消し」リンクを設置し、ユーザーが削除操作を簡単に元に戻せるようにします。
選択されたアクションの確認
重要なアクションを実行する前に、ユーザーに確認メッセージを表示し、続行するかどうかの選択を求めます。例えば、アカウントの削除や重要な設定の変更時に「本当に続行しますか?」と確認するダイアログを表示します。
まとめ
達成基準3.3.4 は、ユーザーが入力ミスを修正する機会を提供することで、オンラインフォームやトランザクションの精度とユーザビリティを向上させることを目的としています。
WCAG 2.0とその翻訳文書の利用について
本ページの内容は、「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0」、「WCAG 2.0 解説書
」および「WCAG 2.0 達成方法集
」からの引用を含んでいます。引用された内容は、W3CおよびWAICによって公開されており、以下のクリエイティブ・コモンズライセンスに基づいて使用されています。これらのガイドラインを参考にしつつ、ウェブアクセシビリティの向上に向けた具体的な取り組みを分かりやすく説明しています。
WCAG 2.0
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際ライセンスの下に提供されています。
WCAG 2.0 解説書及び達成方法集
この作品はWCAG 2.0 解説書及び達成方法集からの引用を含みます。翻訳はWAICによって提供されており、文書のステータスは「勧告」です。なお、この文書の正式版はあくまでW3Cのサイト内にある英語版であることにご注意ください。