On Input3.2.2 入力時（レベルA）
ユーザインタフェース コンポーネント の設定を変更することが、コンテキストの変化を自動的に引き起こさない。
出典：WAIC. “
達成基準 3.2.2 を理解する
” WCAG 2.0 解説書（参照2024年6月1日）
概要
ユーザーがコンテンツ内のコンポーネントを操作する際に、その操作によって自動的にコンテキストの変化が引き起こされないようにすることを求めます。特に、フォームの送信やリンクのクリックなど、ユーザーの意図しないコンテキストの変化が発生しないようにすることが重要です。これにより、特に障害を持つユーザーにとって、ウェブの利用がより直感的で操作しやすくなります。フォームの操作やインタラクティブな要素がユーザーの期待通りに機能し、予期しないページ遷移やコンテンツの変更が発生しないことが求められます。
このページでは、ウェブサイト制作でよく直面する課題に対して、基本的で取り組みやすい方法を紹介しています。
ただし、他にも対処すべき状況や多くの手段があり、具体的な状況に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
課題に対する実践的な方法
送信ボタンの提供
ユーザーがフォームを送信する前に確認するための送信ボタンを設置します。これにより、ユーザーが意図しないアクションを防ぐことができます。
送信ボタンの使用（HTML）
フォームには必ず送信ボタンを含めるようにします。送信ボタンがないと、フォームの送信が意図せずに行われる可能性があります。
select要素とボタンの使用
elect要素で選択を行う際に、その変更を即座に適用せず、ボタンを押してアクションを確定するようにします。これにより、ユーザーが変更を確認し、必要に応じて修正する時間を持つことができます。
変更前の説明
フォームコントロール（例えば、ドロップダウンメニューやラジオボタンなど）を変更することでコンテキストが変化する場合、その旨を事前にユーザーに説明します。説明文やツールチップを利用して、ユーザーが何を期待できるかを理解できるようにします。
onchangeイベントの適切な使用
select要素のonchangeイベントでコンテキストが変化しないようにします。代わりに、ユーザーがアクションを確定するボタンを設置し、そのボタンをクリックしたときにコンテキストの変化が起こるようにします。
まとめ
達成基準 3.2.2は、ユーザーが意図しないコンテキストの変化に直面することを防ぎ、より直感的で操作しやすいウェブ体験を提供するために重要です。送信ボタンの設置や、コンテキストの変化に対する事前説明を行うことで、ユーザーの意図に反するアクションを防ぐことができます。これにより、特に障害を持つユーザーにとって、ウェブサイトの利用が一層快適で使いやすくなります。
WCAG 2.0とその翻訳文書の利用について
本ページの内容は、「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0」、「WCAG 2.0 解説書」および「WCAG 2.0 達成方法集」からの引用を含んでいます。引用された内容は、W3CおよびWAICによって公開されており、以下のクリエイティブ・コモンズライセンスに基づいて使用されています。これらのガイドラインを参考にしつつ、ウェブアクセシビリティの向上に向けた具体的な取り組みを分かりやすく説明しています。
WCAG 2.0
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際ライセンスの下に提供されています。
WCAG 2.0 解説書及び達成方法集
この作品はWCAG 2.0 解説書及び達成方法集からの引用を含みます。翻訳はWAICによって提供されており、文書のステータスは「勧告」です。なお、この文書の正式版はあくまでW3Cのサイト内にある英語版であることにご注意ください。