Link Purpose (In Context)2.4.4 リンクの目的(コンテキスト内)(レベルA)
それぞれのリンクの目的が、リンクのテキスト単独で、又はリンクのテキストとプログラムによる解釈が可能なリンクのコンテキストから判断できる。
出典:WAIC. “
達成基準 2.4.4 を理解する
” WCAG 2.0 解説書(参照2024年6月1日)
概要
リンクの目的がリンクテキストまたはコンテキストから判断できるようにすることを求めています。この基準は、特に視覚障害者や認知障害者がリンクの内容を理解しやすくするために重要です。適切なリンクテキストやコンテキストを提供することで、ユーザーはリンク先の内容を予測しやすくなり、よりスムーズなナビゲーションが可能になります。
このページでは、ウェブサイト制作でよく直面する課題に対して、基本的で取り組みやすい方法を紹介しています。
ただし、他にも対処すべき状況や多くの手段があり、具体的な状況に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
課題に対する実践的な方法
リンクテキストを具体化する
リンク先の内容を具体的に示すリンクテキストを使用します。例えば、「製品の詳細はこちら」とすることでリンク先の内容が明確になります。これはすべてのユーザーにとって有益で、特にスクリーンリーダー利用者にとってリンクの目的がわかりやすくなります。
a要素のリンクテキスト
HTMLのa要素において、リンクテキストがそのリンクの目的を説明するように記述します。例えば、「こちらをクリック」ではなく、「レポートのダウンロード」と具体的に記述します。
他の方法の再評価
他の方法について再評価すると、補助的な役割を果たすものが多く、効果は限定的である場合があります。例えば、title属性の使用はリンクテキストを補足するのに役立ちますが、スクリーンリーダーによっては読み上げられない場合があるため、主要な方法としては適していません。また、リンクテキストが文中の他のテキストと連携する方法は場合によって有効ですが、リンクテキスト自体が具体的であることが重要です。さらに、aria-label属性を使用してリンクの目的を説明する方法は、スクリーンリーダーユーザーにとって有益ですが、視覚的に表示されないため、他のユーザーには影響がありません。これらの方法は特定の状況で有効であるものの、リンクテキストの具体化を最優先とし、他の方法は補助的な手段として位置づけることが望ましいです。
まとめ
リンクの目的を明確にするために最も効果的な方法は、リンクテキストを具体的にし、明確にすることです。これにより、すべてのユーザーがリンク先の内容を理解しやすくなります。補助的な方法は特定の状況で有効ですが、メインのアプローチとしてはリンクテキストの具体化が最も重要です。アクセシビリティを向上させるためには、リンクテキストがユーザーにとってわかりやすく、有益であることを常に心がけましょう。
WCAG 2.0とその翻訳文書の利用について
本ページの内容は、「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0」、「WCAG 2.0 解説書
」および「WCAG 2.0 達成方法集
」からの引用を含んでいます。引用された内容は、W3CおよびWAICによって公開されており、以下のクリエイティブ・コモンズライセンスに基づいて使用されています。これらのガイドラインを参考にしつつ、ウェブアクセシビリティの向上に向けた具体的な取り組みを分かりやすく説明しています。
WCAG 2.0
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際ライセンスの下に提供されています。
WCAG 2.0 解説書及び達成方法集
この作品はWCAG 2.0 解説書及び達成方法集からの引用を含みます。翻訳はWAICによって提供されており、文書のステータスは「勧告」です。なお、この文書の正式版はあくまでW3Cのサイト内にある英語版であることにご注意ください。